新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要によって実店舗での販売はコロナ前の売り上げを見込むことは難しくなっています。そのため、EC販売に挑戦する企業様が増えていますが、EC販売の難しさを感じている方もいるのではないでしょうか。そこで、現在注目を集めているのが「ライブコマース」です。
今回は、ライブコマースとは何なのか、どうやって始めれば良いのか。
自社にとって有意義なライブコマースを実現するためにチェックすべきポイントをご紹介します。
目次
1. ライブコマースとは
ライブコマースとは、ライブ配信を用いてECサイト上の商品を売る新しい販売手法です。
ライブコマースでは動画で商品を紹介しチャット機能で視聴者とコミュニケーションが取れるため、「テキストや画像だけでは商品の魅力が伝わらない」「ユーザー対応にタイムラグが生まれる」といったEC販売の課題の解決に繋がります。
ライブコマースについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
▶ライブコマースとは?メリットや導入検討の際に注意すべき点などを徹底解説
2. ライブコマース導入のメリット
ライブコマースを導入することのメリットは様々あります。ライブ配信という映像での訴求によって従来のECの課題を解決することができます。
|商品の詳細を伝えることができる
ライブコマースの特徴としてまず挙げられるのが映像での訴求です。従来のEC では写真やテキストのみでの訴求となるため十分に詳細情報が伝わりきらないという課題がありました。テキストや画像だけでは、商品の色味やサイズ感、質感などが伝わりきらず、購入に至らないことや購入後のクレームになってしまうことがあります。動画を活用して、全方向からの様子や実際に使用している様子を見せることでサイズ感や使用感がより伝わりやすくなります。
|リアルタイムの双方向のコミュニケーションが可能
ライブコマースはライブ配信であるため、視聴者とのリアルタイムでのコミュニケーションが可能です。チャット機能を通して視聴者から寄せられるコメントを読み上げリアクションをとったり、応えたりすることでコミュニケーションが取れます。
リアルタイムにライブ配信を見ている中で生まれる疑問を配信者にすぐに質問ができるため、購入に対する不安を解消でき、購買移植の向上につながります。
|ファンコミュニティの形成が可能
ライブコマースはライブ配信を取り入れているため、従来のECには取り入れにくかったエンタメ性を取り入れることができます。ライブ配信にインフルエンサーを起用することによるファンはもちろん、配信企画を工夫することで配信自体にファンが付くことや配信スタッフにファンが付くことがあります。
中長期的な視点で定期的な配信を続けることで固定のファンが付きやすく、ブランドのファンコミュニティの形成が可能です。
ファンマーケティングについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
3. ライブコマース導入の注意点
ライブコマースはメリットも多くあり、EC販売率の向上を期待できる施策ですが、注意しなければならないことがあります。注意点を踏まえていないとなかなか結果につながりません。導入には費用もかかるため注意点についても良く理解しておきましょう。
|自社に合った配信を行うこと
配信企画や配信者選びの際は自社ブランドの雰囲気やイメージに合っていることが重要です。視聴者にとっては、配信者はブランドを代表する存在の為、商品やサービスのターゲットにあった人であることが重要です。また配信企画でもイメージに合うことが重要です。
3. ライブコマースを始めるには?導入から配信までの流れ
|1.目的・目標を定める
ライブコマースを始めるにあたって、まずは目標を立てることが大切です。
目標といっても「売上〇〇円!」のような数値目標ではなく、なぜライブコマースをするのか、どのような効果を見込んでいるのかがわかるような目標がよいでしょう。ライブコマースは売上UPだけでなく、認知の拡大や新規顧客の獲得などの効果も期待できます。ライブコマースの運用は中長期的な施策となるので始める段階で目標を立てることが重要です。
|2.配信ツールの選定
ライブコマースを行うには配信するツールを選定する必要があります。
ライブコマースツールは主にSaaS型、ECモール型、キュレーション型、SNS型に分けられます。それぞれに特徴があるので、自社の目標に沿ったツールの選定が重要です。
【SaaS型】
SaaS型ライブコマースとは、自社ECサイトにタグを埋め込むことで自社のECサイト上でライブコマースを行うことができるツールになっています。
ブランドや自社のファンを集客できる点や購入導線がしっかりと引かれており全体的にCVRが高い点が特徴です。
【ECモール型】
ECモール型ライブコマースとは、Amazonや楽天のような多くのショップが出店しているサービスの中のライブコマース機能を用いて配信する方法のことです。
大型のECモールには利用者が多くいるので集客力が強い点が特徴です。
【キュレーション型】
キュレーション型ライブコマースとは、ライバーと呼ばれる配信者を抱えるプラットフォームで配信から販売を依頼することです。
配信者自身へのファンがいるため、視聴者数を上げることが可能な点が特徴です。
【SNS型】
SNS型ライブコマースとは、InstagramやYouTube、TikTokといったライブ配信機能を持つSNSを用いてライブコマースを行う方法です。
使いなれているツールであることや、無料で始めることができるため導入のハードルが低い点が特徴です。しかし、ライブコマース専用のツールではないため、CVRが向上していかないといった懸念点もあります。
SNSライブ配信については下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
▶Instagram?Facebook?Twitter?導入企業急増のSNSライブ配信とは。
|3.販売商品の選定
配信ツールが決まったらライブコマースで販売する商品を決めます。
ライブコマースでは、アパレルやグルメ、特産品、日用品などが多く扱われています。画像やテキストだけでは伝わりにくい商品をライブコマースで販売するのも効果的でしょう。
|4.配信者の選定
ライブコマースの配信者は、ライバー/インフルエンサーと自社スタッフの場合が多いです。
ライバー/インフルエンサーを起用すると配信者自身のファンや話題性によって集客が可能です。しかし、出演料がかかる、視聴数は伸びているが購入数が伸びない、ブランドやショップのファンになりづらいといった懸念点があります。
自社スタッフの場合ですと、初期の集客が大変ですが、商品に対する知識があるため商品の魅力を伝えることでき、視聴者の質問に適当な回答ができます。また、コストを抑えることができ、スタッフやショップのファンが増えることが見込めます。
|5.配信企画
ライブコマースの成功には、ただ商品を紹介するだけでなく、配信を見たいと思わせるような番組企画が必要です。
生産者へのインタビューやロケ風の番組など商品をつい買いたくなるような工夫をすることも効果的です。
ライブコマースのコンテンツ・企画作りについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
|6.撮影場所の選定
撮影用のスタジオからの配信を行うのか店舗から配信を行うのかで配信の雰囲気が大きく変わります。
スタジオだとテレビ番組のような配信をすることも可能です。ショップ店舗の場合、店舗の雰囲気が伝わり実店舗での買い物のような体験を与えることや視聴者と同じ視点での配信が可能になります。また、番組企画にもよりますが、BBQ配信などのように外での撮影も可能です。
|7.配信に必要な機材の確認
スマートフォンやパソコンでもライブコマースを配信することはできます。スマホ等での配信は手軽に行えるため、スマホ等から始めるのも良いでしょう。
より高画質で本格的な配信をしたい方は専用のカメラやマイク、照明などの準備が必要になります。その場合コストもかかるので、扱う商品や目標にあった方法を選ぶのが最も良いでしょう。
|8.集客設計・集客施策
ライブコマースを行うからには見てもらわなければ効果は上がりません。
そこでライブ配信への集客が重要になります。SNSでの告知やメルマガ、自社サイト上での予告などを行って配信前から盛り上げていきましょう。
配信にインフルエンサーを起用する際はその方のSNSで告知してもらうようにするとより視聴者数は増えるでしょう。
また、配信の意図として認知拡大の配信の回では広告を上手に回すことも必要となるでしょう。
|9.リハーサル
配信をスムーズに行うために欠かせないのがリハーサルです。内容を詰めたうえで本番に近い状態でリハーサルをしましょう。
ライブコマースの普及初期では構成案や台本などを用意して本格的な配信を行う事業者が主流でしたが、最近ではスマホ1台での配信をする事業者様も増加しており、台本はなく大枠の構成を事前に用意しているパターンも多いです。
画角や照明の具合、商品の映り方などリハーサルをやってみないと分からないことが多くあるため配信前に確認しておきましょう。
|10.配信
ここまで準備をしておけば安心して本番配信を迎えることができます
。予想外の質問が来るなど様々なイレギュラーが起こると思いますが、それもまたライブ配信だからこその醍醐味でもあるので、ピンチをチャンスに変え配信当日は楽しんで配信をしましょう。
|11.配信データの分析
ライブコマースは配信をして終わりにするのではなく、効果測定をすることが非常に重要です。
配信に関するデータ(視聴者数、いいね数、コメント等)を分析し、次の配信に生かすことで少しずつ成果が表れ始めるでしょう。
5. まとめ
本記事では、ライブコマースの始め方について述べてきました。
実店舗販売の減少やECサイト販売の難しさなどからライブコマースの注目が高まっています。弊社サービス「ライコマ」はツールの提供だけでなく、成功のための運用のサポートも行います。
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