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EC市場とは?なぜ伸びているのか徹底解説!

2022.07.13
2022.07.13
 

コロナ禍の長期化や5G回線の普及に伴いオンライン上で買い物ができるECの注目が高まっています。ECやEC市場、EC化率などの言葉を正確に理解できていないという方も少なくないのではないでしょうか。
本記事ではECやEC市場、EC化率の意味からEC市場の伸びまで詳しく解説していきます。

 

 

1. EC市場とは

EC市場とは、一言でいえばECの市場のことです。
では、ECとはどういう意味なのでしょうか。EC市場を理解するにはECの言葉の意味を正しく理解することが必要です。

|ECとは

ECとは、「Electronic Commerce」の略語で、日本語訳では電子商取引と言われます。インターネット回線を用いて商品やサービスの受発注が行われる取引のことを意味する言葉です。
ECには広義的な定義と狭義的な定義があります。広義的な意味でのECでは、どんな回線であれコンピュータを用いて行われる取引全般を指します。一方で、狭義的な意味でのECでは、インターネット回線を利用して行われる取引のみを指します。
また、ECでは販売側や購入側が企業なのか個人なのかでECの呼び方が以下の3つに分けることができます。

【BtoB-EC(Business to Business)】
企業間での商品やサービスの取引が行われ、販売側も購入側も企業の場合です。

【BtoC-EC(Business to Consumer)】
販売側が企業で、購入側が個人の取引を指します。代表的な例としては、Amazonや楽天市場といったECサイトです。

【CtoC-EC(Consumer to Consumer)】
個人間での商品やサービスの取引が行われ、販売側も購入側も個人の場合です。代表的な例としては、メルカリやヤフオクといったECサイトです。

|EC化率とは

EC化率とは、産業や市場の全取引の内、ECでの取引が占める割合のことです。
簡単に言うとインターネットで取引された割合です。
ざっくりとしたEC化率を出すには、「EC取引総額÷取引総額」の計算式で算出可能です。
例として、取引の総額が1000億円で、EC取引総額が200億円の産業の場合を考えます。
200億円(EC取引総額)÷1000億円(取引総額)=20%(EC化率)
となるため、EC化率は20%となります。
産業や市場におけるEC化率を把握することで、自社の産業がECと相性が良いのか、実店舗の方が効果的なのかを考える指標にすることができます。また、産業のEC化率が低い場合であっても、競合がまだ取り組んでおらず市場をとるチャンスが広がっていると考えることもできます。

 

2. EC市場の伸び

インターネットやスマートフォンの普及に伴ってECの市場も伸び続けてきました。また、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要、5Gによるインターネット回線の高速化が追い風となり市場規模はさらに成長しています。

|日本のBtoC-EC市場規模

 

BtoC-EC市場規模の経年推移(単位:億円)


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

2019年までは右肩上がりで伸び続けていたBtoC-EC市場ですが、2019年から2020年ではほとんど横ばいとなっています。このグラフと数値だけを見ると市場の伸びが落ち着いてしまったように感じられるかもしれませんが、2020年が横ばいの成長となった要因としては、新型コロナウイルスの感染拡大によって「旅行サービス」の規模が縮小したことが挙げられます。コロナに伴う外出自粛によって「旅行サービス」を含む「サービス分野」の規模が縮小したにもかかわらず、全体の規模は縮小せず横ばいとなったのは、物販分野やデジタル分野の規模が拡大したためです。

|BtoC-EC物販系分野

 

物販系分野のBtoC-EC市場規模


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

「生活家電、AV機器、PC・周辺機器」が物販系分野では、最大の規模を占めています。「生活家電、AV機器、PC・周辺機器」の前年比を見てみると、28.79%増と大幅な成長をしています。
物販系分野におけるその他の分類を見ても、すべての分類の規模が成長しています。物販系分野全体の成長率は21.71%と大きな成長が見られます。
「生活家電、AV機器、PC・周辺機器」の成長から分かるように、物販系分野ではサイズ感や使用感が重視される衣類などよりも、用品の詳細情報さえわかれば、イメージと違うといった購入後の失敗が少ない分類のものがECと相性が良いです。

|BtoC-ECサービス系分野

 

サービス系分野のBtoC-EC市場規模


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

サービス系分野では、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の影響を受けて「旅行サービス」や「チケット販売」が大きく減少しました。「旅行サービス」は前年比60.24%減、「チケット販売」は前年比65.58%減となっています。コロナ禍の影響は「飲食サービス」も受けています。飲食店の営業時間や酒類提供の制限などによって、18.03%減となりました。
サービス系分野では、「金融サービス」のみがプラスの成長をしています。
今後、新型コロナウイルス感染拡大の終息やウィズコロナ、アフターコロナになることで、今まで通りの市場規模が戻ってくることや更なる成長があると考えられます。

|BtoC-ECデジタル系分野

 

デジタル系分野のBtoC-EC市場規模


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

サービス系分野がコロナによる外出自粛の影響で規模を減少したのに対して、デジタル系分野はステイホームや巣ごもり需要によって家の中で楽しむ娯楽として需要が高まり、規模も成長しました。
成長が多きものとしては、「電子出版」が前年比31.18%増、「有料動画配信」が前年比33.10%増の成長となっています。デジタル系分野の中でも規模が大きい「オンラインゲーム」は7.50%増の成長となっています。

|日本のBtoB-EC市場規模

 

BtoB-EC市場規模の推移


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

BtoB-ECの市場はBtoC-ECと同様に2019年までは右肩上がりの成長を続けていましたが、2020年はやや減少になりました。2020年度は前年比で5.1%減となっています。

 

BtoB-EC市場規模の経年推移の業種別内訳


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

右肩上がりの成長を続けていたBtoB-ECの市場が減少した要因には、新型コロナウイルスの感染拡大があります。特に影響を受けた分類は「食品製造」です。外出自粛によって、外食の機会が減ったことで業務用食品の市場規模が小さくなってしまったことが主な要因です。
2020年には減少となってしまったBtoB-EC市場ですが、EC化率は年々高くなっているため、コロナ修復後はコロナ前以上に市場が伸びることが期待できます。

|日本のCtoC-EC市場規模

 

CtoC-EC市場規模の推移


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

個人間のやり取りであるCtoC-ECは近年注目が高まっています。BtoC-EC(19兆2,779億円)やBtoB-EC(334兆9,106億円)と市場規模を比べるとCtoC-ECは1兆9,586億円とまだまだですが、フリマアプリやネットオークションの普及、コロナによる巣ごもり需要によって市場が伸びています。実際2020年は前年比12.5%増の成長をしています。

|越境EC

ECの市場が伸びているのは日本だけではありません。世界には日本以上のEC市場成長率がある国が多くあります。世界中でEC市場が伸びているということは、世界中でECでの商品やサービスの購入が当たり前になってきていることを意味します。
ECの最大のメリットはいつでもどこにいても商品やサービスの購入ができる点にあります。そのため、世界中の人が顧客になり得る可能があります。
 

日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

日本・米国・中国の3か国間における越境BtoC-ECでの日本の購入額は3,416億円(伸び率7.6%)となっており、米国からは9,727億円、米国から340億円となっています。米国の購入額は1兆7,108億円(伸び率9.9%)となっており、日本からは9,727億円、中国から7,382億円となっています。中国の購入額は4兆2,617億円(伸び率16.3%)となっており、日本からは1兆9,499億円、米国からは2兆3,119億円となっています。

 

3. EC市場が伸びている背景

ここまでEC市場の伸びについて説明してきました。
年々成長しているEC市場は今後も伸びていくことが予測されます。では、なぜEC市場が伸びているのでしょうか。EC市場が伸びている背景について紹介します。

|スマホからの購入の増加

 

スマートフォン経由の市場規模の直近5年間の推移


引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました。

EC市場の伸びの背景には、スマホの普及に伴うスマホでのEC利用の増加があります。
スマホは常に持ち歩いていることが多いため、いつでもどこでもECにアクセスすることが可能です。そのため、スマホの普及によってECでの購入のハードルが格段に下がりました。
また、SNSで見た商品をそのままスマホで調べて購入するという顧客行動も多く、スマホからの購入が増えている一つの理由でしょう。
スマホによってECがより身近なものになったことがEC市場の成長の一要因になっています。

|コロナによる外出自粛

2020年の世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって生活が一変しました。
飲食店は営業時間が制限され、県をまたぐ外出は自粛を要請され、仕事もリモートワークが増えました。これらによって自宅にいる時間が増えることで「巣ごもり需要」と呼ばれるニーズが高まりました。
外出ができないため、ECで買い物を行うという人が増えました。この消費者行動によってECの市場が伸びました。
今後、コロナが収束に向かうと需要が下がってしまうように思われるかもしれませんが、コロナによってECが日常的なものになったことや今までECを利用していなかった層が利用するようになったことを考えると今後もEC市場は伸びていくでしょう。

|ECツールにより挑戦のハードルが下がった

「スマホからの購入の増加」や「コロナによる外出自粛」はユーザー側の背景でしたが、EC市場の伸びには事業者側の変化も大きく影響しています。
事業者側の変化としては、使いやすいECツールが登場したことでECに挑戦しやすくなったことが挙げられます。専門的な知識がなくてもECを立ち上げ運用できるようなツールが登場しています。
事業者側のECへの挑戦ハードルが下がり多くの事業者がECに取り組むことでユーザー側はEC上での商品やサービスの選択肢が増えます。事業者側とユーザーの双方が活発にECを利用することでEC市場はさらに盛り上がり、成長していくでしょう。

 

4. 今後も伸びると予測されるEC市場

現在EC市場が伸びている背景について紹介してきましたが、EC市場は今後も伸びていくと考えられます。今後のECでさらに注目が高まるDtoCやサブスクリプションや今後の実店舗の在り方について紹介します。

|D2Cの伸び

D2C(Direct to Consumer)とは、商品の製造者が直接消費者に販売する手法のことです。仲介業者を介さずに顧客に直接販売するため仲介手数料等がかからないため値段を抑えることや商品の収益性を高めることが可能です。
また、直接顧客とつながるため顧客データを効率的に集めることができます。そのため、顧客データを活用してマーケティング施策を行うことが可能になります。
ECの発展によって様々な商品の購入が容易になったことで価格競争が激化していますが、D2Cによって直接顧客とつながることで単なる価格ではなく、ブランド力などで違いを生むことができます。
D2Cの拡大に伴ってECの市場も伸びることが考えられます。

D2Cについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
▶D2CとECって何が違うの?そもそもD2Cとは?

|購買行動に変化に対応した実店舗の在り方

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要やEC市場の拡大によって顧客の購買行動は大きく変わりました。
実店舗で商品を確認し、購入はECで行うという、いわゆるショールーミングをする人が増えています。実店舗は購入の場から商品展示の場に変わりつつあります。
そのような状況の中でオンラインオフラインの垣根をなくすOMO施策の注目が高まっています。ショールーミングなど顧客の購買行動に合わせて実店舗の在り方も変化していくことは、ECの市場拡大につながるでしょう。
 
ショールーミングについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
▶ショールーミング対策にライブコマースが活躍!?

|サブスクリプションの広がり

近年注目が高まっているのが、サブスクリプションと呼ばれる定額制サービスです。動画配信サービスや音楽配信サービスでよく見られるサービス形態です。
定額制にすることで、高価な商品の価格を抑えて提供することができる点が大きな特徴です。定期的なコストがそこまで高額でない分ユーザーの購入のハードルが下がり多くのユーザーを取り込むことが期待できます。
サブスクリプションの伸びはECの市場拡大にも大きく影響します。

 

5. EC市場において注目の高まるライブコマース

ECには、いつでもどこでも商品やサービスの購入が可能、購入品が家に届くといったメリットがあります。その一方で、商品のサイズ感や素材感がよくわからず、買ってみたらイメージと違ったという経験のある方もいるのではないでしょうか。
コロナが落ち着いてきて、実店舗への需要が帰ってきている昨今、外出自粛時に比べてECサイトでの売り上げに伸び悩んでいる事業者もいるのではないでしょうか。
実店舗販売のような接客でECの課題を解決するのがライブコマースです。リアルタイムのコミュニケーション、映像による訴求で商品の魅力を伝え、販売を促進させるだけでなく、購入者の満足度を高めます。
 
ライブコマースについては下記の記事でもまとめていますので、もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
▶ライブコマースとは?メリットや導入検討の際に注意すべき点などを徹底解説

 

6. まとめ

成長を続けているEC市場について説明をしてきました。様々な要因で伸びているEC市場ですが、EC独自の課題も存在します。そのような中で課題を解決する新しいEC販売手法であるライブコマースの注目が高まっています。
ライブコマースに関心がありましたら、ぜひどんなことでもご相談くださいませ。

 
 
 

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